心の垢離

さしずめ文章の家庭菜園のようなもの。

【企画記事】ガルパ「降るFULL BLOOMING!」と昔書いたSSについて

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ネムリヤモリです。対バンライブイベント自体はけっこう苦手なんですが、イベントの種類にかかわらずストーリーが毎回面白い。

 

中でも今回はお花見の話ということで、個人的に親近感を持っていました。

なぜかっていうと、実は以前SS(二次創作)をすこしだけ書いていた時期があって、その数少ないアーカイヴにお花見回があったからです。

 

当時と違う名義で今はやってるので直接貼ることはちょっとできませんが、あらすじとかこだわって書いたポイントとかに触れつつ振り返りみたいなことをしてみたいと思います。

 

よろしくお願いします。

 

 

とくに関係のない前提

 

まず、件のSSを簡単に紹介します。

題材は「アイドルマスターシンデレラガールズ」、登場人物はプロデューサー(以下P)とアイドル二人でした。

 

年度末で忙しそうにしていたPにリフレッシュしてもらうべく、二人はお花見を企画します。といっても近場のささやかなものですね。前日に買い出し、当日朝にお弁当をこしらえ、Pにはお昼に来てもらって一席設けよう、となりました。

 

正直これだけの情報でも特定しようと思えば可能と考えますが、そこまでやっていただけるのであればそれはもう熱心なファンに違いないのであらかじめお礼を申し上げておきます。たいへんお世話になっております。

それとシリーズ化するみたいな空気だったのに立ち消えになっちゃってスミマセン。こうして振り返るのもいい機会だし、ここで細々と再開するのもいいかもしれません。

 

まあそんな感じの、いわゆる日常ものです。当時私が担当していたアイドルには声がついていなかったので必然登場の機会にも比較的恵まれず、私は二人の出番を日々心待ちにしていました。

個別にはそこそこ供給されるものの、共演となるとそうそうあるものではありません。ムラムラとなんらかの意欲が湧いてきた私は「これ自分が見たい展開を自分で書いたほうが早いな」というDIYの精神にのっとり、慣れない執筆に踏み切ったのです。

 

そのとき目指したのはアニメ「サザエさん」的な、いくつかの小話で成り立つ形式でした。ただそのお花見回は単独で1話持てるくらいの尺に成長したので嬉しい誤算というか何というか、まあ書き方も定まっていなかったわけですね。

内容に関して心がけたことといえば、スターライトステージでたまに展開されるような変なギスギス成分は入れず、サラッと見てちょっとほっこりするような、かつ文(台詞回し)も読みやすいものにしたい、ということでした。その試みが外から見てどの程度成功したかは判然としませんが、自分で読んでいて気持ちよかったので概ね書きたい/読みたいものに仕上がったのではないかと自負するところです。

 

で、そいつをさっき読み返して思ったのは、シリアスを避けるあまり展開が一本調子になっているなということ。

もちろん日常ものというコンセプト上やたらと緩急つけるのもどうなのって話ですが、「降るFULL BLOOMING!」はのんびりとしたアトモスフィアでありながらお話の起承転結が明確でした。この構成の妙はやっぱり素人のSSでは及ばないっつうか、私が書いたものもあれはあれで悪くないけれども、こういうやり方もあったかあ~! みたいな、新しい気づき体験ができたなという話です。

 

本題

 

今回のイベントストーリーでは、お花見の幹事を引き受けた彩が花音とあれこれ準備する様子が描かれます。

ただ進捗の報告が少なめで、参加メンバーのリサ・麻弥・蘭はじれったい思いをするんですね。

開花時期の終盤に駆け込みということもあって一瞬「あわや」という空気になるけれども実際は何事も起きない……やるときはやる彩と花音の魅力が良く出ている、そんな内容でした。

 

このストーリーで何が良かったと感じたか。主にふたつです。

 

ひとつ、「あわや」が一瞬だけ出ている点。

これによって展開がピリッと引き締まり、かつ一瞬なので主張しすぎることもなく、いい感じに起承転結の転を演出しています。この加減が絶妙。

当たり前のことかもしれませんが、彩と花音がメインのイベントであっても、参加メンバーの視点をはさむのは重要です。準備をマルナゲするのではなく、当事者なんだということを(読者も)忘れてはいけません。私が書いたSSでは、準備パートでPの視点を挿入することはしませんでした。これ気づかなかったね。

 

もうひとつは、小道具として名アシストを果たしたバイトマニュアルくんの存在。

これによって彩と花音がきのうきょうの付き合いでないことが初見でもわかるし、ちょっとやりすぎな感もあった「お花見のしおり」作成にも説得力が出てきます。しおりとの合わせ技で当日の和やかな雰囲気づくりにも貢献するし、本当に八面六臂です。

私のSSの場合、あえて言うなら弁当の献立チョイスや調理の模様が該当します。ただそれらは今回のイベントでも当然押さえてあるし、そこにダメ押しでマニュアルが入ってくるので描写の濃さという点ではもうちょっとなんか入れても良かったなと今は思います。

 

そんな感じですね……

こうして振り返ってみると、書く側としてはわかっているから書くまでもないと決めつけてしまうことがらが実は多いようです。かといって逐一説明するとくどいだろうし、読みやすく不足ない文章っつうのはなかなかに難しい。

そしてまた、それをやってのけていく「正解例」を目にすると心中は穏やかでいられません。単純に面白かったなという気持ちと、おこがましい話ですが嫉妬、こうすればもっとよかっただろうという後悔、そしてあれはあれで完成しているのだというわずかな自尊心。そういった感情が渾然一体となり、「次」への意欲が湧いてきます。

 

一方で、実際のところモンハンも進めなきゃあいけないし書きかけの記事もあるし、正直少しタスクを抱えすぎなのではという懸念はあります。好きなことであっても、スタミナや時間を消費するわけで。

 

なので、日ごろから頭の中でネタを練っておくとか、ゲームは時計を意識しながらやるとか、そういう常識を改めて意識しつつ。

没頭するのもいいけど、ちょっとばかり効率的にいろいろ進めていければいいなと目標を立てたところで筆を置くこととします。

 

バンドリの話した流れで、次はRoseliaの打線記事にしようかな。来週末予定。

 

それでは。