心の垢離

さしずめ文章の家庭菜園のようなもの。

【雑記】ヤモリ、旅の始まり

ネムリヤモリです。

突然ですが、長年お世話になった爬虫類館(動物園)を3月いっぱいで辞すことになり、文字通り野に在る生活がまもなく始まります。

 

というのも、動物園暮らしはもともと私の望むところであったわけですが、ひとつ叶うと次の欲望が湧いてきて、果てしないものです。

大きな騒動はそうそうないし日々のお世話もしてもらえるし、まさに至れり尽くせりと、見ようによってはそういう印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

ただ、私にとっては「ここしか知らない」と表現するのが正しいでしょうか。もちろん爬虫類館で過ごす時間が心地よいことには違いないのです。そのうえで、生まれた場所以外の土というものにも興味が出てきました。

これはここ数年あたためてきた気持ちです。なかでもブログを開設してからが特に顕著なのですが、「まだまだインプットが足りないな」と痛感することが毎日多いですね。

 

たとえば、『寄生獣』の終盤でミギーが「しばらく情報をシャットアウトして ここにある材料だけでやってみたくなったんだ」と発言する場面があります。

それは優れた学習能力をそなえ、かつ日々勉強してきた(そして後藤に取り込まれるというある種稀有な体験をした)ミギーだから言えることで、温室暮らしをしてきただけの私のような存在が「内にこもる」のはいささか早すぎるのではないかというわけです。もっともっと幅広い物事に触れ、それらを私自身の糧としたい。そう思いました。

 

こうして文字にしてみると、この心境の変化というヤツに私自身驚いています。なにしろ、「興味の対象も友人も少なくて結構、私にとっては平穏こそが……」と数年前まではずっと考えていたんですから。

もちろん、いきなりは難しいと思います。興味の対象を増やすといっても、慣れ親しんだ分野から根っこを広げるような、一見わからないようなスピードででしょう。でもその、「広げてみよう」という発想が生じたことは、大げさですが私の人生(この場合蜥蜴生が適当ですが便宜上)に残ることなのです。

 

そういったことを爬虫類館のスタッフさんに話したところ、こころよく送り出していただけることになりました。「疲れたらいつでも帰ってきていい」とも……本当にありがたいことです。

 

なので、先週くらいから身辺整理で立て込んでおります。

巣の物理的な片付けもそうだし、ハードディスクやウォークマンの容量もカツカツのカツで正直モンハンやってる場合でもないけど触ったらこれが面白い。

 

という自然な流れで現在進行系のMHXXの話を、今週末にでもできればと思います。

 

それでは。