心の垢離

さしずめ文章の家庭菜園のようなもの。

【ネタ出し】山田リョウ「明日かかる虹が またかすんでいたら」(仮)

◆山田リョウ #1

(翌日、学校で)

・ゆうべの「デート」の模様が気になるリョウ

虹夏のことが好きだからだ

ひとりよりも自分の気持ちへの理解が進んでいる

恋愛感情も含め、今後の人生に虹夏の存在が必要(重い)

同様に、結束バンドには虹夏のドラムが必要

ことさらに仲良しでいたいわけではないが、その結果としてバンド活動がうまくいくならよし、というスタンス

なので、ひとりと虹夏がもし付き合うならそれはそれでよい

自分の気持ちも大切だがあくまで要素のひとつに過ぎず、両立しない場合は総和が大きい方を取りたがるタイプ

臆病なだけかも?

あとは虹夏次第

(◆伊地知虹夏)

リョウの気持ちには気づいていない

近すぎると見えないものってあるよな

 

◆喜多郁代 #1

「リョウ先輩って絶対、伊地知先輩のこと好きよね……」

(ひとりとのレッスンで)

好きな人のことは見ていればわかる

バンド内で、というより特定の個人への恋愛感情はない

虹夏について:結束バンドの中で人気があって羨ましい

リョウに加え、ひとりからも矢印が向かいつつあるのを察して、「どっちもうまくいけばいいのに!」とやきもき 当事者にそれとなく聞いてみよう!

 

両親とはあまり話ができていない

(◆後藤ひとり)

虹夏のことは気になるが、前提として皆で仲良くやっていきたい

 

◆喜多郁代 #2

虹夏を「デート」に誘う

「どうしましょう、それとなくって難しいわ」

一緒に街へ繰り出す中で、虹夏の魅力を再確認 ひとりが懐くのもわかる

どうにか虹夏の本音を引き出そうとするが……(特に隠してはいない)

別れ際、両親とのことが話題に上がる

月並みだが、やはり抱えている気持ちは伝えた方がよい

 

◆山田リョウ #2

なんやかんやあって虹喜多を追いながらダブルデートの形になったぼリョウ

「あっ虹夏ちゃんいいですよね」「いい」

前を行く二人が気になりつつも、ぽつりぽつりとお互いの話をする

スタンドのタイプは違えど、眼の前にいるのは敵ではない(群体型ぼっち)

もしかして郁代がめちゃくちゃ気を遣ってくれているのでは←無駄にしてはいけない(戒め)

 

エピローグ

◆伊地知虹夏 #3 「青春でなにが悪い」

「えー、三人とも、あたしの大事な友達です!」「ハーレムの主」「コラァ!」

最後はセッションで解決

曲に乗せてその後のイメージ映像

バンド運営、メンバー間の関係 挫折を味わう日が来るかもしれないけど、「行こうぜ、ずっと先へ」

【雑記】その他の日記要素

遊戯王だけじゃなんなので最近の動向について記す。

 

まずエルデンリング。初見一周目、いま「スリーシスターズ」のあたり。

▲たぶん鎧を着て強靭度を確保した方が良いのだろうけど、「ゴーレムの大弓」が気に入ったので無理して担いでいる。右手はもうずっとこれ一本。飛竜と戦うときだけ「パイク」に持ち替える

 

以前の記事のとおり、フロムゲーで履修しているのは「Bloodborne」「SEKIRO」くらいなのでまだまだ初心者である。特に、今回は戦技が強いらしいのだが見ての通りの脳筋っぷりだ。「貫通射撃」は使うけど、大矢のストック確保がちょっとめんどくさい。

明らかに敵が強いエリアに突撃して地図と祝福を回収していく潜入プレイを筆頭に、探索自体がけっこう楽しいのと、ボス戦はやはり試行錯誤になるので二重に時間がかかる。まあ……少しずつ進めます。

 

FF14のこと。誘っていただいてすげえ久しぶりに復帰したばかり。

当面の目標はメイン進行と、モグコレでサイドテールのヘアカタログをゲットしようとしているところ。

ゲームの外の話だけど、どうも私のクレジットカードとモグステーションとの相性が悪いらしく、利用権の購入手続がうまくできなかったので半ギレでWebMoneyプリペイドカードを使ったが、これだけはちょっと文句言いたかった。なんでやろなあ……

前回のログインは終末を退けたあたりで止まっていたようで、アルザダールに入れないくらいILが低かった。慌ててマケボで買い漁るなどしたけど、テレポ代を含めけっこうお金がかかる。普段ちゃんとやってない人はこうなってしまうわけである。面倒を押して買った利用権でもあるし、また頑張りましょう。

 

ぼっち・ざ・ろっく! のこと。

原作6巻読みました。また咀嚼してお話の続きを書きます。

同人誌もけっこう買ってしまった。これも参考になる……面もあるけど、もちろん単に読みたいだけである。

あと物品があれこれと出ている。

www.goodsmile.info

虹夏ちゃんのクッソかわいいねんどろいどだ。ドラムセット付き!(豪華)

 

しまむらさんとも謎コラボ。出不精すぎてきょうは見に行けなかった。

まあ……普段遣いしそうなのはトートバッグとかか。

 

京まふもお疲れ様でした。和装めちゃめちゃかわいくない……?

思わずポスターを買ってしまいましたとさ。

 

なんかね、同人誌は別としても、コンテンツへの財布の緩み方が前例のないレベルで自分でも少し怖くなる。今は楽しいけどこれ大丈夫なのか。そんな何もかも買ってるわけではないけど、意識の問題とでも言おうか。甘いなという自覚はある。

まあでもいいものはいいからなあ……後悔することはないと思うんですよね。

 

終わり。

 

【付記】ぼ虹を書き、ドリトスを食べる

よく来たな。俺はネムリヤモリ。ここは俺の畑だ。いまトウモロコシは生っていないが、今週こしらえたドリトスがある。お前は食べながら俺の話を聞いていけ。

 

kokokori.hatenablog.com

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【SS】後藤ひとり「この気もちはなんだろう」【ぼ虹】

◆後藤ひとり #1

 

 虹夏ちゃんが好きだ。

 それは間違いないのに、この「好き」というやつが一体なんなのか私にはわからない。嫌いとか、無関心とかの反対? バンドメンバーとして? それとも友達として?

 どれにも当てはまるようでいて、どれとも違う気がする。実際、リョウさんや喜多ちゃんへの印象とよく似ていて、でも同じではない。あとは、お父さんやお母さん、妹? 人生の経験値が少なすぎて引き合いに出せそうな関係がそのくらいしかないけれど、とりあえず家族ではないか。

 しばらく唸ってみたものの、これ以上進みそうにないので、どうすればわかるようになるか考えよう。いまここに二人の人物がいて、その間の矢印は正体不明。だったら、おしゃべりでもしてお互いのことを知ればいいんじゃない、と安直な方法はすぐに浮かんだけれど、それができるならコミュ障やっていないわけで。

 普段ならそうだろう。後藤ひとりとはそういう人間だ。しかし相手は下北沢の大天使こと虹夏ちゃんだから、なんやかんやでなんとかなるのでは? などと一方的に決めつけてしまった。でもそこを疑うと私の精神も崩壊してしまうので前提にさせてください。

 

 そんなわけで、次の練習終わりに切り出してみたのだった。

 

「にっ虹夏ちゃん! デートしませんか!」

「「「デッ!?」」」

 

 今日いちばん大きな声が出た。しかもなにか間違えた気がする。虹夏ちゃんはおろか、リョウさんも喜多ちゃんもこっちを見て固まっている。しかし無力な私にはどうすることもできないのだ。ただ沙汰を待つよりほかは、と思って様子をうかがうと、虹夏ちゃんは案外面白がっているようだった。

 

「ふうん、デートねえ? どこ連れてってくれるのかな、というか私でいいのかな~?」

「あっはい。大げさに言っちゃいましたけど、ちょっとお話できたらなって」

「そういうことか。たぶんここじゃなんだし、駅近の喫茶店でも行く? 電車大丈夫ならだけど」

 

 言葉足らずな私とはまさに対照的な、驚きの察しの良さ。しかもからかいムードを一瞬でひっこめてくれた。うう、優しい。

 

「先輩ずるい、って言いたいところですけど、また私とも行きましょう? というか学校でも話しましょうね」

「そ、そうですね。私からもお願いします、喜多ちゃん」

 

 なんだか成り行きで口にしたみたいだけれど、せっかく思い立ったのだから個別の機会をそれぞれ持ちたかったのは本心だ。喜多ちゃんとは個人練習の時間もあるし、近いうちに実現しそう。リョウさんはさっきから何も言わないけれど、以前歌詞を見てもらった時みたいな話ができればいいな。

 そうだ、いまは虹夏ちゃんに返事をしないと!

 

「言い出したくせにおまかせで申し訳ないんですけど、そんなに遅くはならないと思うので」

「おっけい。じゃ行こっか」

「はい!」

 

 計画は素晴らしく順調だった。なかば私が誘われたみたいな格好であること以外は。

 

 

◆伊地知虹夏 #1

 

 後輩からデートに誘われてしまった。

 ぼっちちゃんの言動が突拍子もないのはいつものことだけれど、まさかこう来るとは。といっても、名目というか言葉のあやみたいなものだろうけどね。

 下北沢駅は徒歩圏内にいくつか喫茶店があって、そこそこの時間まで営業しているところを知っていたので(来るのは初めてだけど)、事後の報告が欲しそうな二人に別れを告げて移動してきたところ。

 

「私はカフェオレにしようかな。アイスで」

「あっじゃあ同じものを」

 

 注文してしまうと少し気が楽になる。私も緊張していたのか。改まった空気はどうもやりづらい。さっさと切り出してしまおう。

 

「それでぼっちちゃん、お話って?」

「はっはい! ごっごご趣味は!?」

「それ完全にお見合いのやつだよ!」

 

 さすがに吹き出してしまった。いやあ、うちのリードギターは期待を裏切らないね。

 緊張も何もなくなってしまい、一周回って調子を取り戻す。今さらといえばあまりに今さらな話題だけど、確かにこういう話はしてこなかったかもしれない。リョウと三人でサイコロを持ち出して、あまり盛り上がらないトークに興じたなと懐かしく思う。

 それで、どう答えようか。私たちの間柄だし、ひとつしかないけれども、ぼっちちゃんは新しい一面みたいなものを知りたがっているのかも? と考えたところで、やはり直感に従うことにした。

 

「えー、実はバンド活動をさせていただいております」

「あっ同じですね。えへへ」

 

 なぜか丁寧になってしまい、また笑いがこぼれる。

 人のことを空回りさせておいて、えへへじゃないんだよえへへじゃ、とは思うけど、私自身こうしたやりとりに心地よさを感じている。つくづく憎めない子だ。

 しかしそうなると、音楽の話をしに来たのかな。少し掘り下げてみよう。

 

「結束バンドが形になってしばらく経ったけど、けっこういい感じって言ってもいいんじゃないかな」

「ですね。私も練習に参加するなかで、ちょっとだけ視野が広がったような気がしていて。あっ最初のころよりは、ですけど」

「確かに、最近はリズム隊のことを気にしてくれてるよね。えらいぞ~ぼっちちゃん」

 

 にへにへととろけてカフェオレに溶け込んでしまいそうなぼっちちゃん。でもぐっとこらえて口を開いた。私の肩にも無意識に力が入ってしまう。

 

「そ、それで、音楽の楽しさに改めて気づいたんです。一人で練習して上達するのも楽しいですけど、みんなと合わせるのは、その……自分だけじゃできないから。合わせること自体もすごく楽しいし、でもそれだけじゃなくて、みんなの役に立ってるみたいな感覚が……うう、私は勢いでなんてことを……すみませんおこがましいですよね」

「ううん、大丈夫。おこがましくないから、ちゃんと聞かせて?」

「は、はい。私の歌詞にリョウさんが曲をつけてくれて、喜多ちゃんが歌に乗せてくれて、虹夏ちゃんは後ろで支えてくれて。そういうのは今まで経験なくて、もうわけがわからないくらい楽しくて、結束バンドは私の大事な居場所なんだなって。特に虹夏ちゃんは、最初のきっかけをくれたから……本当にありがとうございますっていうか……そんな感じです、はい」

 

 なんてこった。聞いているこっちが爆発してしまいそうなことを急にぶっ込んでくるんだもんな。なんとか相槌は打ったけど、だいぶいっぱいいっぱいだよ。

 しかもそんな話を一対一でしてくるだなんて、どういうつもりだろう? 聞き役に選んでくれたのはちょっと誇らしいけど、今はそれどころじゃ……ああもう、私もわかんないや。

 

「と、とりあえず、話してくれてありがとう。ええと、私の方こそ……あの時手を取ってくれて、ほんとにありがとうね。私たちにとってもぼっちちゃんはかけがえないし、バンド活動を楽しんでくれてるみたいで、それも嬉しいよ」

「あっ良かったです。これからもよろしくお願いします」

 

 さっきは和やかな雰囲気になりかけたのに、一転して二人とも顔が真っ赤になってしまった。愛すべき後輩は照れながらもなんだかやりきった顔をしている。私はこの子の気持ちを引き出してあげられたかな。そしてこの場は先輩たる私が進めるしかないのかな? たぶんそうだろうなあ。

 

 いつもみたいになにか言おうとして口を開く。

 緊張はほぐれたはずなのに、言葉が出てこない。さっきの衝撃が予想以上に大きかったみたい。

 もともと、強引に誘っちゃった引け目がどこかに残っていたんだと思う。ぼっちちゃんも積極的に自分の話をするタイプじゃないから、二重の意味で思いがけない本音が聞けて不意打ち的に嬉しかったっていうか、私も冷静じゃなくなってることに今ごろ気づいたっていうか、要するにだよ!

 お願いだから仕切り直しさせて――!

 

◆後藤ひとり #2

 

 とても恥ずかしい話をぶちまけてしまった気がしないでもないけど、虹夏ちゃん相手だとやっぱり話しやすいな。みんなのためにも、もっともっと練習頑張らないと。

 ふと我に返ればなんだかおかしな雰囲気になっていて、これは私から切り出す感じなのだろうか。そもそも、何をしに来たんだっけ?

 

「あ!」

「あっ電車?」

「いえそうじゃなくて……って時間! そうでした!」

「どっちだよ! でも今日はここまでかあ」

「でっですね……」

「ぼっちちゃんがよければ、また続きを話したいな。じゃ駅まで送るね」

 

 肝心の結論が出ないまま、尻切れとんぼで終わってしまった。例の前提が崩れないで済んだのは確かだけど、こういうところが私なんだよなあ。

 改札で虹夏ちゃんに手を振って別れたあと、いつも通り脳内で反省会を招集する。普段しゃべらないくせに早口が出てしまって我ながら気持ち悪かったとか、計画では虹夏ちゃんの話を聞くつもりだったのにむしろ逆になってしまったとか、あげつらえばきりがない。特に、虹夏ちゃんが言ってくれたことに甘えて愚かにも次を望んでしまっていることは「さすがに調子に乗りすぎで賞」で重めの刑罰をくらっても仕方ないだろう。

 

 でも、思っていることをちゃんと言葉にできたし、虹夏ちゃんも聴いてくれた。

 

 この気持ちがなんなのかわからなかったけど、名前のない感情があってもいい。今はそう思う。

 

◆伊地知虹夏 #2

 

 我らがギターヒーローさんは、私の情緒を引っかき回して帰ってしまった。

 

 上の空で私も家に戻り、お姉ちゃんに「ただいま」を言った(気がする)。知らぬ間に身支度を済ませてベッドに寝転がっていた。やっぱりというべきか、気になって仕方なかったので、せめてざわついている理由を考えてみる。

 あの場でも言った通り、嬉しかった、のは間違いない。でもそれだけで片付けられないなにかが確かにあって、自分のことなのにわからない。きょうの場面がぐるぐると頭の中を回るけれど、それらはただ過ぎていって、答えを得ることはできなかった。

 心をたくさん使って疲れたんだ、と現状を再認識したところで、ようやく眠気が訪れてくれた。

 

 ああ、声にならない叫びとなってこみ上げる、この気持ちはなんだろう。(終わり)

 

本作は書き下ろしです。

 

2024/04/08追記

 

次回:

 

kokokori.hatenablog.com